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日常点検の仕方

日常点検の行う手順や方法は、特に決まりはありません。

日常点検の時期についても、法律では、車の使用者の責任と判断に任されています。そのため、ここちょっとおかしいなと思った時に、日常点検を行う人もいることでしょう。

しかし、おかしいと思ってから日常点検しているだけだと、故障や事故を未然に防ぐことは出来ません。車に詳しくない人にとっては、日常点検の点検項目を見ると、とっても面倒に思えますが、慣れてしまえば、15分程度で行うこともできますので、日常点検の行い方や手順を覚えて、ロングドライブの前や、休日のちょっと時間の空いた時に、日常点検を行うようにしましょう。


日常点検を行う手順

車にあまり詳しくない人の場合は、次の手順で日常点検を行うと点検もれなどがなくていいでしょう。

エンジンルームを開けての点検
車の周囲をまわって点検
運転席に座ってからの点検

エンジンルームを開けての点検

まず最初に、エンジンをかけずに、エンジンルームを開けて点検を行います。

エンジンをかけると熱やファンの回転で、点検できないので、エンジンはまだ始動せずに、ボンネットを開けて、エンジンルームの点検を行います。

尚、エンジンが熱い状態の時には、車に詳しい人以外は、やけどなどの恐れがありますので、エンジンが冷えるまで待ってから行ってください。


1.冷却水(ラジエーター液)の点検
リザーバータンクの冷却水量のチェック
冷却水のリザーバータンク(エンジンルームの前よりの左右のどちらかに、緑色または赤色の液体の入ったプラスチックのタンクがあると思います。そのタンクの外側にある適正量の目盛りの範囲内に、冷却水が入っているかチェックします。
不足している場合には、冷却水を補充します。

リザーバータンクが空の近い場合には、ラジエーター関係の漏れや破損の恐れがありますので、冷却水を補充した後、出来るだけ早く整備工場へ点検を依頼したほうがいいでしょう。


2.ブレーキフルード(ブレーキ液)の点検
ブレーキフルードの液量チェック
エンジンルームのフロントガラス寄りの左右どちらかにプラスチックのタンクに入っているブレーキフルードの量をチェックします。タンクの外側にある適正量の目盛りの範囲内にあれば、OKです。
ブレーキフルードの漏れをチェック
タンクの周辺にブレーキ液の漏れが無いかチェックします。

ブレーキ液の漏れや、明らかにブレーキ液が減っている場合には、車を使用せずに、整備工場へ点検を依頼しましょう。


3.バッテリーの点検
バッテリー液の量チェック
バッテリーの側面から目視で、バッテリー液が適正メモリ内にあるかどうかチェックします。
メンテナンスフリー(バッテリー液補充不要)のバッテリーの場合には、量チェックは基本的に不要です。
バッテリー性能のチェック
点検サインのついているバッテリーの場合には、点検サインでバッテリー性能が落ちていないかチェックします。
点検サインのバッテリーの場合には、点検サインの近くに点検サインの意味が表示されているのでそれを見て、バッテリー性能が落ちていないかチェックします。

点検サインの無いバッテリーの場合は、運転席に座ってから行うメーターパネルの警告灯チェックでバッテリーの要充電ランプが点灯しなければ、とりあえずは問題ないでしょう。


4.エンジンオイルの点検
エンジンオイルの量チェック
エンジンオイルのレベルゲージを取り出し、エンジンオイルが適正な範囲量にあるかどうかチェックします。
エンジンオイルが適正な範囲量から大きく不足している場合には、エンジンオイルの漏れの恐れやエンジンの破損の原因になりますので、速やかに整備工場へ点検を依頼されることをお勧めします。
エンジンオイルの汚れチェック
エンジンオイルの量をチェックする際に、エンジンオイルの汚れもチェックしましょう。
尚、エンジンオイルは、新車でもなければ、交換して1か月もすれば、黒く見えますので、メーカーの推奨時期で定期的に交換している場合には、あまりエンジンオイルの汚れは気にしなくてもいいと思いますよ。

5.パワステオイルの点検

一般に日常点検の項目には挙げられていないパワステオイルの点検ですが、パワステが効かなくなるとびっくりするくらいハンドルが重くなりますので、パワステオイルタインクの場所が分かるようでしたら、次の点をチェックしておくといいでしょう。

パワステフルードのタンクの量をチェック
パワステフルードタンクの外側に表示されている適正量の目盛り内にパワステフルードがあるかどうかチェックします。
極端に不足していると、パワステポンプの破損の原因にもなりますし、不足しているということは、どこかでパワステフルードが漏れている可能性もありますので、速やかに整備工場へ点検を依頼しましょう。

車の周囲をまわって点検

車の周囲をまわって点検も、最初は、エンジンを始動する前に行います。

1.タイヤの点検
タイヤのスリップサインが無いかチェックする
タイヤの溝の点検のため、前後左右の4本のタイヤの接地面にスリップサインが出ていないかを目視でチェックします。
一つでもスリップサインが出ているタイヤがあれば、タイヤの交換が必要です。
タイヤの亀裂や損傷、へん摩耗が無いかチェックする
前後左右のタイヤの見れる範囲で、亀裂や損傷、釘やガラスなどが刺さっていないか、また一部分だけがすり減っていないか(へん摩耗)を目視でチェックします。

2.灯火類(ランプ類)の点検

タイヤの点検が終了したら、次は、灯火類の点検を行います。

バッテリーの消耗を気にする場合には、この段階で、エンジンを始動してから点検してもOKです。但し、必ず、パーキングブレーキがかかっていることを確認してから、点検を行ってくださいね。

ヘッドライトの点灯確認
ヘッドライトを点灯させ、ハイビーム、ロービームともに点灯することを確認します。
ヘッドライトを点灯させた時に、テールライトの点灯も確認します。
ウィンカー(方向指示器)の点灯確認
ウィンカーが左右前後ともに点灯するかを確認します。
合わせて、ハザードランプボタンをオンにした時に、ウィンカーランプが左右前後同時に点滅するかも確認します。

運転席に座ってからの点検

エンジンルームと車の外周の点検が終了したら、運転席に座ってからの点検に移ります。

エンジンのかかり具合の確認

エンジンをかけた時にいつもと違う異音がしないかどうか、エンジンが始動してアイドリング状態の時に異音がしないかどうかを確認します。


メーターパネルの警告灯ランプの確認

エンジンを始動した後に、通常点灯しない警告灯ランプが点灯していないかチェックします。

特に赤色の警告灯ランプが点灯している場合には、整備工場へ点検を依頼しましょう。

(尚、シートベルト警告灯はシートベルトを着用すれば消灯します。)


ワイバーの点検
ワイパーの動作点検
ワイパーを動作させ、拭きむらや拭き残し部分がないかチェックします。
ワイパーを動作させた時に、ビビり音やひっかりがある場合には、ワイパーの動作を停止させ、運転席から降りて、ワイパーのゴム部分が劣化して硬くなったりしていないか点検しましょう。
ウィンドウォッシャーの噴射点検
ウィンドウウォッシャーが噴射されるかチェックします。

ブレーキの点検
フットブレーキペダルの踏みしろの確認
ブレーキペダルを2、3回踏みこみそのままの状態で、ブレーキペダルを力ずよく数秒踏み続けます。その時に、ペダルが床につくようなことがないかチェックします。
ブレーキペダルを力強く踏み続けた時に、ブレーキペダルがさらに奥に踏みこめる場合や、ふわふわと感じる場合には、ブレーキフルードの漏れやエアかみの可能性がありますので、整備工場へ点検を依頼したほうがいいでしょう。
パーキングブレーキの引きしろの確認
パーキングブレーキがサイド式(レバー式)の場合には、レバーを少しづつ引いていくと、「カチ」という音がします。その音がしてから、レバーを引くことが出来なくなるまでにカチとなった音が、前回の12か月点検整備簿に書かれているノッチ数(音のなった数)と同じか確認します。
パーキングブレーキがフット式(踏み込み式)の場合には、ペダルを少しづつ踏んでいくと、「カチ」という音がします。その音がしてから、ペダルを踏むことが出来なくなるまでにカチとなった音が、前回の12か月点検整備簿に書かれているノッチ数(音のなった数)と同じか確認します。



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